アイス・ツイスター
地球凍結の危機を描く、興奮のディザスター・パニック大作。アメリカ政府が極秘に推進する、天候を制御し人工的に雨を降らせるプロジェクト。しかし、異常気象を解決するはずの最終計画は暴走する。女性科学者のジョアンは、元上司でSF作家のプライスに協力を要請。対策に奔走するが、低気圧は勢力を増大し、超低温竜巻“アイス・ツイスター”が発生。吹き荒れる絶対零度の暴風が、都市や人々を凍らせていく…。
これもまた午後ローで録画した作品。
見終わったあとに良くも悪くも印象に残るシーンがほとんど無い作品でした。
- 竜巻の発生メカニズムを解説する謎理論
- 竜巻への突入シーン
- 竜巻は解消したとしても、より甚大な災害を招きかねない解決策
この作品の監督はスティーブン・R・モンロー。
どんな作品を手がけてきたかというと、
- 「グランド・クロス ジャッジメント・デイ」
- 「新トレマーズ -モンゴリアン・デス・ワームの巣窟-」
- 「エンド・オブ・ザ・ワールド2014」
このような作品を手がけてきた監督です。
つまり、シネテルお抱えのZ級作品製造機なのですね。
もちろんこの作品も似たり寄ったりの出来です。
期待するほうが間違いというものです。
竜巻が発生するきっかけが軍の秘密実験というのもZ級映画あるあるになるくらいベタな上に、その発生理論が全くわからない垂直気象というもの。
主人公の元研究者現トンデモSF作家が説明するところによると、なんでも雨を降らせるためのヨウ化銀によって上層の空気が水蒸気と熱を吸収してなんとか……。
わけがわからないよ。
そもそもこの作品、固有名詞や初出の設定をなんの説明もなしに使ってくるんですよ。
あまりにも自然に使っているので、「これはもしかしたら自分が説明しているところを見落としたのかもしれない」と思い、戻って再見するのですがやはり初出。
「前に言ったけど」と自信満々に言われても、視聴者の見てないところで言われたことはわかりません。
そんなダルい作品の最大の見せ場となるのが、終盤に主人公たちが竜巻に突入するシーン。
竜巻を解消させるためにある場所を目指すのですが、それを阻むようにいくつもの竜巻が行く手を遮ります。
さて、どうする?と思ったら「正しい角度で突入すれば竜巻を突破できる!」ですと?
「慣性モーメント、要はスピードだ!」ってわけがわからないよ。
極めつけはラストの解決策。
うん、たしかに竜巻は消えたね。
よかったね。
けれど、今度は竜巻以上の災害が発生するんじゃないかな。
何がどうなったのか知りたいという奇特な方はぜひ実際に見てご確認ください。
お約束の核ではないですよ。
同好の士でもオススメするのはかなり腰が引けてしまう作品でしたね。
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作品情報
原題:Ice Twisters
制作:2009年、カナダ、Cinetelfilms
監督: Steven R. Monroe
主演:Mark Moses
時間:98分
トレーラー: