インデペンデンス・デイ2014
地球最期の日は、突然やって来た。世界各地で、巨大戦闘マシンが地下から出現、宇宙からは膨大な数のUFOが襲来。ホワイトハウスは炎上、アメリカ軍は壊滅。侵略者は地球環境を変える有毒ガスを放出し、人類の滅亡は目前に迫る。ガーセット大統領、弟のピート、地球外生命体の専門家セリアは、エイリアンのマシンがある音波に弱いことをつきとめ…。地球の明日を賭けた最期の戦いの行方は?
うん、これはひどい。
- 地面からニョキニョキと生えてくるエイリアンメカ
- 万能なエイリアンメカ動力源
- あっけなさすぎるエイリアンメカの最期
タイトルからわかるようにどうしようもなくZ級です。
これはもう覆しようがありません。
Z級映画に特有なのですが、地球的規模の災害なのに描かれる世界が非常に限定的で視野が狭いんですね。もう5~6人で地球を救っちゃおうというノリです。アメリカ政府も軍隊ももうちょっと人がいるだろうと思うのですが、びっくりするほど少人数でストーリーが回っていきます。
物語は謎の交信のあとに地中からニョキニョキとエイリアンのメカが現れ、それに呼応するようにヨーヨー型の小型メカが地球に降下して地上を攻撃し始めるところから始まります。
そのヨーヨー型の小型メカなのですが……どこぞの海を舞台にした映画に登場したメカと非常に似通っているのが気になりました。もちろんたまたまうっかり似てしまっただけだと思いますが。地中から現れるメカも土筆というか男根というか非常に印象に残る形状をしています。
このメカに対抗すべくSETIの専門家が持ちだしたのがフォノン砲。
格子運動を量子化した粒子をメカにぶつけると…なんということでしょう。
原理はよくわかりませんがメカがシャットダウンして墜落しました。
さらに墜落したメカから取り出した謎の動力源が凄いんです。
フォノン砲を一瞬で充電したり、焼き切れたブレーカーを一瞬でつなげたり万能すぎます。
そもそもこれが動力源ってどうしてわかったのでしょう?ただの光る筒にしか見えないのですが。
これを使って最後には敵の母艦を叩くのですが……あ、うん、それでやられちゃうんだ……。
そのあっけない最期にはもやもやしたものが残ってしまいました。
登場人物はこれまたZ級らしさにあふれています。
行動はちぐはぐですし、セリフと演技・演出が一致していません。
例を挙げると終盤になって主人公の大統領兄弟が長年仲違いをしていたと明かされますが、それまでの描写に不仲を連想させるものはなく、むしろ逆に仲の良い兄弟にしか見えませんでした。
このように本当にちぐはぐなんです。
そんなトンデモな部分を笑って愛せる好事家の方にはおすすめできる作品です。
我こそはと思う方はぜひ。
そうそう、どさくさ紛れで大統領になりかわって権力を握ろうとする副大統領は「ソーラー・ストライク2013」を連想してしまいました。
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作品情報
原題:Independence Daysaster
制作:2013年、カナダ、CINETEL FILMS
監督:W.D. Hogan
主演:Tom Everett Scott
時間:90分
トレーラー: