グランド・クロス ドゥームズデイ・プロフェシー
“太陽系と銀河系の赤道が直列した時、この世の終わりが来る─”。現代のノストラダムスと呼ばれた男が遺した恐るべき終末預言。人類はその預言の謎を解き、地球を救えるのか!?A.J.バックリー、ジュエル・ステイトほか出演によるパニック・ムービー!
3ヶ月ほど前に午後ローで放送されたものを録画したものの、ずっと塩漬けしていた作品です。
漬け込むだけの価値のある作品でしたね。
実に……実に……すみません褒め言葉が見つかりません。
そんな理解の限界をこえる作品です。
- シネテルならではのチャチすぎて笑ってしまうほど現実味に乏しい災害の描写
- どういう理屈なのかさっぱりわからない予言と魔法の杖の威力
- 地中からニョキニョキと生えてくるモアイ像
物語は世界規模で災害が発生しているところから始まります。
黒海の底が抜けて干上がってしまったり、ニューヨークで大地震が起こったり、イタリアが水没してしまったり。
その原因がずばり暗黒星。
銀河赤道と太陽系の赤道が直列することによって、巨大な暗黒星に吸い寄せられていくのだそうです。
うん?
地球上で発生している大災害はその暗黒星の巨大な重力の影響なのだとか。
んんん??
これだけだと何のことかさっぱりわかりませんよね?
ご安心ください。
本編をみてもさっぱりわかりません。
その大災害を止められるのが、予言によってつたえられた杖。
かつて予言書がベストセラーになった謎の作家のメッセージに従って、主人公が手に入れます。
その杖に触れるとあら不思議。
いろんなビジョンが見えるので、それにしたがって行動すれば大丈夫。
どんな仕組みなのかさっぱりわかりませんが、こまけーことはいいんだよの精神で受け入れれば良いのです。
さて、シネテルのディザスター・パニックといえばリアリティに乏しい災害シーンがお約束。
この作品でも地震、地面の崩壊、火山の噴火などの災害が発生しますが、CGがやっつけ仕事すぎます。
出演者の大根演技もあいまって、緊迫感のかけらもありません。
見ていて笑ってしまいますよ。
極めつけはクライマックス。
謎の杖から暗黒星に向けてエネルギーが放出されるのですが、杖を据え置く台がなんとモアイ。
古代文明がカナダの山奥の地中に埋めていたそうですよ。
古代人すごい。
その他主人公たちを追う軍関係者の仲間割れとかいろいろあるのですが、ストーリーはあまり深く考えず、全体のゆるさを楽しむ作品だと思います。
そういう見方に慣れている「その筋」の方ならば、この作品から楽しみを見いだせるのではないでしょうか。
ちなみに「グランドクロス」とタイトルの付いた映画はこれ以外にも、
アルバトロス
2012-11-01
これらの作品がありますが、そのどれもがZ級っぽい雰囲気を醸し出していますね。
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作品情報
原題:Doomsday Prophecy
制作:2011年、カナダ、Reel One Entertainment
監督:Jason Bourque
主演:A.J. Buckley
時間:92分
トレーラー: