ダメ映画レビュー

愛すべきダメ映画のレビューを書いてます

コロニー5

近未来を舞台に描くSFサスペンススリラー。氷河期に入り、人々は地下にいくつかのコロニーを作り生活をしていた。ある日、コロニー5との連絡が途絶え、コロニー7のブリッグスやサムたちが様子を見に行くと…。

先日、未見のままになっているDVDを発見したので見てみました。

なんとも微妙な作品ですねぇ。

ダメ映画としては突き抜け方が足りませんし、普通の映画としても中途半端でしたね。

 

 

この映画のみどころ
  • 実際のNORAD基地を使用したリアリティある「コロニー」の描写
  • 極限状態における倫理を失った人間の恐ろしさ
  • え?これで終わり?とあっけにとられるエンディング

物語の舞台は地球が氷河期に入ってしまった未来。

いわゆるスノーボールアースとなってしまった原因は詳しくは語られません。

そのような極限状態に置かれている人類ですが、「風邪」には弱くなっているらしく命取りになるとか。

「コロニー」という地下施設で、「風邪」の恐怖に怯えながら細々と生き延びています。

 

この「コロニー」のシーンは1963年に建造されたNORAD北アメリカ航空宇宙防衛司令部)の基地で撮影されています。

そのため、地下の圧迫感や閉塞感はリアリティあふれる映像になっています。

また序盤はCGもそれなりに頑張っていて違和感を覚えることはありませんでした。

そのため「これはダメ映画とは呼べないかもしれない」と思いながら見ていたのですが、主人公たちがSOSを発したコロニー5の救助へ向かったあたりから風向きが変わってきます。

 

凍結した橋や車などのCGに粗が目立ってきます。

さらにコロニー5を征服した「敵」の描写も違和感を抱きます。

カニバリズムに耽り、唸り声をあげる様はテンプレートな蛮族そのもの。

生きるか死ぬかの極限状態で倫理を失った人間の恐ろしさを描きたかったのだと思いますが、あまりにも理性を失いすぎた突飛な描写で、「同じ人類」の恐ろしさではなく「ヒトならざるもの」の恐ろしさにズレてしまっています。

 

主人公の言動もそのあたりからおかしくなってきます。

自分たちの足跡をたどって蛮族たちが追いかけてきているのを知りながらまっすぐ自分のコロニーに戻ってしまうのです。

そんなことをすれば敵を呼び寄せコロニーを危険に陥れてしまうのは火を見るより明らか。

仲間にもそう注意されるのですが、逆ギレする始末。

結局コロニーが蛮族に襲われて多くの犠牲者が出てしまうのです。

彼が戻らなければ他の人は死なずにすんだのではないでしょうか?

 

クライマックスでは蛮族のリーダーと主人公がタイマン勝負。

その時の主人公の攻撃が異常なまでに執拗なのです。

鉄パイプでリーダーの頭を何度も何度も殴りつけ、さらに包丁で顔の上半分を切り落としてしまいます。

 

それはまさに狂気の伝染ともいえるもので、そこから主人公が蛮族と同じような狂気にとらわれ、極限状態の恐ろしさが描かれるのかな?と思いましたが、何事も無く映画は終わってしまいました。

え?これでおわり?という肩透かしです。

 

皆様にも是非、この虚脱感あふれるエンディングを味わっていただきたいですね。

 

ちなみにコロニー内の戦闘ですが、かなりの至近距離で多方向から銃撃しており、跳弾や誤射はどうなんだとツッコミをいれたのはここだけのお話。

 

この映画を借りる

 

その他のレビュー済みダメ映画はこちらからどうぞ

 

作品情報

原題:The Colony

制作:2013年、カナダ、Alcina Pictures

監督:Jeff Renfroe

主演:Kevin Zegers

時間:95分

トレーラー: