シックスヘッド・ジョーズ
メキシコ・バハ半島沖コラゾン島。連絡が途絶えていたキャンプセラピーのスタッフ・ブラッドが、海で死体となって発見される。無残な死体は何匹かの鮫に喰いちぎられた様だった。そして、現れたのはなんと頭が6つある鮫。あまりの衝撃に目を疑うが、この島では冷戦下に極秘の動物実験が行われていたという噂があった。急いで島へと避難するが、その怪物の前では陸地でさえも安心できる場所ではなかった…。
ダブルヘッドから始まったこのシリーズもダブル→トリプル→(4が無くって)ファイブと来て、ついに6つ頭になりました。
もうここまで頭の数が増えるとサメと言うよりもモミジ饅頭です。
- いくらなんでも頭を増やしすぎてモミジ饅頭になってるサメのフォルム
- きっちりフラグを回収していく律儀さ
- 陸を歩くサメ
今回オッと思ったのは、なぜ6つも頭があるサメが生まれたのかを説明しているシーン。ダブルヘッドではそれなりに説明しているシーンがありましたが、トリプル以降は「こまけーことはいーんだよ!」とばかりに、初めからそういうものとして登場していました。それが今回は経緯を紹介していたのが驚きです。
しかし……ちょっと調子乗りすぎましたね。6つの頭はいかんせん多すぎです。水中のフォルムはスマートなサメのそれとは似ても似つかぬモミジ饅頭。
トリプルヘッドあたりまではそこはかとなくも存在していたリアリティなんて「なにそれおいしいの?」状態です。
こまけーことはいいんだよ!
ストーリーはサメ映画にありがちなもの。
これはフラグだろ……と思うシーンはすべて丁寧に回収されていきます。なんて律儀なのでしょう。
また演出も一見してすぐにアサイラムとわかるもの。
嵐が来る!今すぐ来る!大変だ!と大騒ぎしたのに何も起こらず。
意味不明なシーンが挿入されたり、前後のシーンで行動が繋がってなかったり、アサイラムクオリティを遺憾なく発揮しており、序盤は見ていて大変つらいものでした。
だがしかし。サメが本格的に大暴れし始めると様相は一変します。
ヌメヌメとした質感にこだわったもののあふれ出るチープさに包まれるサメ。
陸に上がった登場人物を追いかけ、頭を足のように使って陸を這うサメの姿には腹筋崩壊が必至でしょう。
他のシーンは全部見逃してもかまいませんが、ここだけは、ここだけはぜひみてもらいたい。
それくらいこの作品のキモとなっております。
裏を返せばそれ以外は……。
で、見ていて気が付いたんですよね。登場人物に「鮫の惑星」に登場した役者が何人かいるな、と。
主人公もそうですし、中盤まで存在感を放つデュークもそう。
それもそのはず、同じ監督の作品なのです。
あ~……なるほど……。
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作品情報
原題:6-Headed Shark Attack
制作:2018年、アメリカ、Asylum
監督:Mark Atkins
主演:Brandon Auret
時間:86分
トレーラー: