シン・ジョーズ
核弾頭シャークが人類を絶望の渦に陥れるパニックアクション。サンディエゴのビーチに、突如焼死体が浮かび上がる。ライフセーバーのジーナとカプランが死体を調べると、核実験の影響により進化したサメの犠牲者だと判明する。サメは次々に人を襲い…。
昨年からごく一部の界隈で話題になっていたこの作品。
ニコ生で行われた国内最速上映会で観たんですよ。
端的に言って爆笑ものでした。面白い。
あれ?この評価軸でいいんだっけ?
手を変え品を変え現れるサメ映画。
今回のサメは冷戦時に沈没したソ連の原子力潜水艦から漏れ出した放射線によって汚染されたアトミック・シャークです。
これがすごい。
なぜか放射線を浴びたら自らも放射能を身につけてしまい、身体が真っ赤になるほどの熱を帯びてしまいます。
その結果サメが泳ぎ回ったあとにはその熱で焼かれた焼き魚がプカプカ。
そんな熱なら水蒸気爆発を起こすのではないかと思いますが、こまけーことはいいんだよ!
その焼き魚を食べたらなんということでしょう。
身体がみるみる熱くなって溶け出した上に爆裂四散してしまいました。
さらに焼き魚から炎が上がってさあ大変。
大パニックです。
うん、いったん落ち着こう。
君たちは放射能をなんだと思っているのか。
放射能は自動発火装置じゃないんだぞ。
でも……こまけーことはいいんだよ!
今回の被害はこのようにサメにパクっと食べられるよりも、その熱で発火して焼け死ぬというのが多くなっております。
もちろんパクっと丸かじりしーんもございますよ。
ただし、サメがどのような目的で襲ってくるのかはさっぱりわかりません。
こまけーことはいいんだよ!
このサメに立ち向かうのがライフガードたち。
おそらく主人公である男と、肩幅がマッチョなヒロイン。
さらにユーチューバーのカップルやヒロインの父親が加わりサメ退治に出かけます。
いや、お前らだけでなんとかしようとせずに軍とか警察とかに連絡しろよ。
なんで個人で解決しようとするんだよ、そういうレベル超えた被害になってるぞ。
でも…こまけーことはいいんだよ!
このサメ退治が完全にコント。
こう来る?こう来る?やっぱり来た!!
今度はそう来る?と思わせてこう来たか!!
腹を抱えて笑わせていただきました。
いや、ここまでバカバカしいとかえって清々しいですね。
そのコントっぷりはぜひ実際に作品をご覧になってご確認下さい。
ダメ映画に理解のある方には絶対におすすめです。
(そうでない方が観ても苦痛なだけですのでお薦めはいたしません)
ちなみになぜか日本語版では「ゴースト・シャーク」や「フライング・ジョーズ」のグリフ・ファースト監督作品となっていますが、IMDBによるとグリフ・ファーストは脚本担当で、監督は「アナコンダ vs. 殺人クロコダイル」のA.B.ストーンとなっています。
これはA.B.ストーンがグリフ・ファーストの別名ということなのでしょうか?
いずれにしろ過去作品を見て「あっ…」となる監督であることは事実ですね。
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作品情報
原題:Atomic Shark
制作:2016年、アメリカ、Curmudgeon Films
監督:A.B. Stone
主演:Bobby Campo
時間:90分
トレーラー: