フライング・ジョーズ
避暑地に現れた巨大人喰い鮫の恐怖を描くモンスターパニック。観光客で賑わうアチャファラヤ川畔で男の惨殺死体が発見される。犯人とみなされたワニ料理店を営む父の無実を晴らすため、娘のレイチェルは鮫の捜索を開始するが…。
先月午後ローで放送されたのを録画したのをようやく見ることが出来ました。
うん・・・。とても中途半端な作品でした。
サスペンス要素も無ければ「シャークネード」のような突き抜けたものもない。
サメにも目を引くようなものがない。
見ていてイライラが募るタイプのダメ映画でしたね。
- 邦題とは裏腹にフライングしないサメ
- 足首までの深さしか無い岸辺で完全に身を隠す巨大サメ
- サメの餌にふさわしいクズっぷりを発揮する登場人物たち
- あっけないサメの最期
今までいろいろなサメ映画を見てきて思うのですが、サメ映画ってすでにネタが出揃ってしまい、いかにインパクトを与えるかに掛かっていると思うんですね。何もインパクトが無いただのサメ映画を作っても二番煎じどころか出がらしもいいところの色のないお茶のようなものだと思うんです。だからこそサメそのものにインパクトをもたせるか、シチュエーションにインパクトをもたせるか、そういった工夫が必要になってくると思うんですよ、私は。
ところがこの映画、そのようなインパクトは全くございません。
沼地を泳ぐ、頑丈な鎧のような鱗をまとったサメというインパクトになりそうな部分はあるものの、そこを全く描かないんですよね。
そもそもサメが沼地に出没するようになったのは、動物密輸を手がける保安官が買い付けたサメが逃げ出したもの。
けれどそのサメがどういう種類のサメなのか、どうして希少なのか、全く触れないんですよ。「深海で捕らえられたサメに似ているかもねー」程度。
また邦題をみるとサメが空を飛んで襲ってくるのかな?と思うじゃないですか。
はい、ハズレ!
水面から獲物を狙ってジャンプはしますが飛びはしません。
原題は「SWAMP SHARK」。つまり沼サメというストレートなタイトルなのに、なにを勘違いしたのか変な邦題をつけられちゃったんですね。
シチュエーションも活かしきれません。
ワニ祭りの町が舞台なら、やはり巨大サメとワニ軍団の戦いとかも見たくなるじゃないですか。意味深に登場した巨大ワニは何の意味があったのかわかりません。なぜワニと戦わせない。
登場人物もクズかバカがほとんどで、とっととサメの餌になってくれないかと思いながらずっと見ておりました。
言動もバラバラなので緊迫感がまったく伝わってこないんですよね。
と、粗ばかりが目立つ作品でしたが、あまりにもありえなくて笑える場面もありますので興味のある方は怖いもの見たさでご覧になってみてはいかがでしょうか?円盤壁に投げつけたくなっても責任は負いかねますが。
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作品情報
原題:Swamp Shark
制作:2011年、アメリカ、Bullet Films
監督:Griff Furst
主演:Jeff Chase
時間:85分
トレーラー: