ダメ映画レビュー

愛すべきダメ映画のレビューを書いてます

ムカデ人間2

世界中で物議を醸した超問題作の続編。醜く太った男・マーティンは、映画『ムカデ人間』を観てはいかがわしい妄想に耽っていた。彼はある日、自分も映画と同じように人間を繋げて“ムカデ人間”を作りたいと考え出し…。

ちょっと侮っていました。

自分はクソ映画を見慣れているから大丈夫だと。

前作もかなり後味の悪い作品でしたが、今回はそれが可愛く見えるくらい。

まさに胸糞悪さしか残らない作品でした。 

 

この映画のみどころ
  • 生理的な嫌悪感以外感じさせないマーティンを演じる俳優の怪演

あのムカデ人間の続編です。

とはいっても作品世界内部の続編ではなく、作品のファンが模倣するというメタ的な続編になっています。

前作にて「ムカデ人間として繋がれる女性」として出演してたアシュリン・イェニーも、「ムカデ人間に出演した女優」として出演しています。

 

それにしても……ひたすら気持ち悪さを追求したような映画でしたね。

スプラッターものとはいえ特にグロテスクなシーンはそれほどないのですが、とにかく主役のマーティンが気味悪い!

それでいてストーリーに全く抑揚がなく、「職場の駐車場で襲う→貸し倉庫に拉致」を人数が揃うまでひたすら続け、人数が揃ったら繋げるだけ。

それだけなんです。それしかないんです。

 

前作はハイター博士が狂っていながらもちょっとマヌケなところがあり、そこが彼の魅力でもあったのですが、今回は徹頭徹尾感情移入する隙を与えさせません。

本当に気持ち悪さしかないんです。

その気持ち悪さもスプラッターな映像としての描写よりも、シチュエーションの異常さなのでたちが悪いです。

(例えば拉致した妊婦が車で脱走しようとするが急に産気づいて出産するも、アクセル踏み込もうとしている足元に産み落としてしまったので赤ん坊ごとアクセルを踏み込んでしまうとか、12人ムカデをつなげた後にマーティン自身も最後尾の女性と有刺鉄線を巻いた性器でセックスして繋がるとか)

 

またこういう作品でリアリティを追求するのも野暮なのですが、バールで頭をぶっ叩いて半殺しにした人間を飲まず食わずで放置していたら死にませんかね?

12人集まるまで先に襲われた被害者はそういうふうに放置されていますが、生きている方が不思議なくらいです。

 

今回は本当に許して下さいといいたくなりました。

この作品、3もあるようなのですがそちらは勘弁してください。

 

その他のレビュー済みダメ映画はこちらからどうぞ

 

作品情報

原題:The Human Centipede II (Full Sequence)

制作:2011年、アメリカ、Six Entertainment

監督:Tom Six

主演:Laurence R. Harvey

時間:88分

トレーラー: