ダメ映画レビュー

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メガ・シャークVSジャイアントオクトパス

太古に絶滅した最大のサメと、数々の神話で恐れられる巨大なタコの二体の怪物が現代によみがえるモンスター・パニック!アラスカ沖チュトコ海にて行なわれた航空ミサイル軍の極秘実験。その影響で万年氷が崩壊し、二体の巨大生物が出現。海洋学者のエマは、それが150万年前に絶滅した最大のサメ“メガロドン”と、巨大なタコである事を突き止める。長い眠りから覚めた怪物たちは世界各地の海域で大暴れし…。

以前にご紹介した「メガ・シャークVSクロコザウルス」の前作となる作品です。

順序が逆になってしまったのですが、「メガ・シャークVSメカ・シャーク」に備える意味でも見てみました。

うーん……消化不良気味。 

 

 

この映画のみどころ
  • 太平洋を一瞬で横断できるサメとタコ
  • それを追尾できる米国と日本の潜水艦技術
  • 横方向から襲い来るサメに縦方向にしか撃たない巡洋艦

 

普通「VS」というタイトルがついていたら、

サメとタコがくんずほぐれつ戦う映画だと思うじゃないですか。

実際、「メガ・シャークVSクロコザウルス」では両者が戦っておりました。

しかし、この作品では違うんです。

両者が戦うのは残り10分ほどになってから。

それまでは延々と大根役者の棒演技を見せられ続けます。

 

科学者にサメ退治を命令する軍人は無能ですし、

科学者がやるのは色水を混ぜる実験のようなもの。

イデアが煮詰まったらロッカーでセックス。

「フェロモンを使う」というアイデアを思いつくも、

なぜかサメもタコもオスと断定して話をすすめます。

 

サメもタコも広い太平洋を神出鬼没に暴れまくります。

あまりにも広い被害範囲に劇中で、

「サメが瞬間移動をしたとでも?」

「いいえサメとタコです」

というやりとりがあるのですが、

2頭分としてもアラスカ湾から日本海まで一瞬で移動できるタコはすごすぎます。

そんなサメやタコの動きを追尾する日米潜水艦技術のすごいこと。

 

しかし、サメの暴れるシーンがCGの使い回しのうえに、

ほとんどが海中なので迫力が全くないんですよね。

「VSクロコザウルス」はその点ジャンピングボディーアタックがあって面白かったのですが、

そういうのも殆どなし。

 

サメと戦う巡洋艦も資料映像を使いまわしているので、

その上に勝手に砲撃のCGだけ重ねているんですよね。

でも、資料映像だから砲塔は回転も上昇せず、

右舷から襲うサメに対して前方、それも甲板に着弾するような砲塔の低さで撃ってるんです。

リアリティ?なにそれおいしいの?

アサイラムなら仕方ない。

 

もっと突き抜けたバカ映画を期待していただけに、

なんだかモヤモヤが残る映画でしたね。

そりゃ「VSクロコザウルス」で監督変えられますわ。

「VSメカ・シャーク」では突き抜けたバカさならいいなぁ。

 

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作品情報

原題:Mega Shark vs Giant Octopus

制作:2009年、アメリカ、Asylum

監督:Jack Perez

主演:Deborah Gibson

時間:88分

トレーラー: