モスキートマン
世間では蚊による媒介性ウイルスが蔓延。ワクチンの開発が急務となっていた。ある日ジムは務めていた研究所に解雇を言い渡され、さらに妻の浮気を目撃し、泥酔しているところを科学者に拉致される。だが、彼に行われた人体実験は失敗に終わり、蚊の特性と驚異的な身体能力を持つ「モスキートマン」へと生まれ変わってしまった!新たなるダーク・ヒーロー=“モスキートマン”誕生、哀しき運命を背負った男の愛と復讐の物語!
「モスマン」を観たからには「モスキートマン」もね!
とダジャレのような勢いで観てしまいました
以前に「未体験ゾーンの映画たち2013」で上映されていた時も気になっていたのですが、なかなか強烈な作品でした。
- 通常の5倍はありそうなサイズの蚊
- うすっぺらい記号としてしか描かれない登場人物
- ディナーターイム!!
まず、登場する蚊に注目です。
物語の舞台では、蚊媒介性ウイルスが大流行しています。
そのために夜間は外出を控えるよう通告がでているほど。
そんな恐怖の存在となっている蚊をCGで描写しているのですが、これが大きいんですよ。
私の知っている蚊よりかなり大きいんです。
アブやハチと同じくらいの大きさです。
これが特殊な蚊なのか蚊のサイズを知らないだけなのか、映像からだけではよくわかりません。
主人公がモスキートマンになるからくりもよくわかりません。
蚊媒介性ウイルスに対するワクチン治験が失敗して一度死んでしまいます。
ゴミ箱に捨てられた死体に蚊がたかったらなんということでしょう。
モスキートマンが誕生しました。
わけがわからないよ……。
科学者はワクチンと蚊のDNAが融合してうんぬんかんぬんと言っていましたが、余計にわかりません。
蚊柱を自由自在に操れるのもさっぱりわかりません。
他に登場するキャラクターたちはいかにもな記号的なものばかり。
単純でぺらっぺらなのでリアリティのかけらもありません。
しかもそのキャラクターのオーバーアクションがつまらないこと。
あきらかにスパイダーマンを意識した部分も目につきます。
「どう面白いでしょ?」と言わんばかりの制作側のドヤ顔が透けて見えそうなのですが、それが完全に滑ってしまっているので面白いどころか痛々しさすら感じます。
寒い。
それから作中では蚊が血を吸うのを食事と勘違いしていますが、血を吸うのは産卵を控えたメスだけ。
普段は花の蜜とかを吸っているのですが……。
そんな粗が目立つ作品ですが、ストーリーそのものはモスキートマンの復讐劇となっていてベタながらもそれなりに楽しめるものになってます。
特にラストシーンの叫び声は大注目です。え?まさか?と自分の耳を疑いました。
それだけにもったいないという思ってしまいますね。
この映画を借りる
その他のレビュー済みダメ映画はこちらからどうぞ
作品情報
原題:Sucker
制作:2013年、アメリカ、Big Screen Entertainment Group
監督:Michael Manasseri
主演:Michael Manasseri
時間:81分
トレーラー: