ピラニアシャーク
サメとピラニアの異種交配生物が大都市を襲うパニックアクション。生物兵器として開発されたピラニアシャークが下水道に逃げ出し、街中の配水管をめぐり繁殖していく。ピラニアシャーク唯一の弱点を発見した害虫駆除業者が、N.Y.を救うべく立ち上がる。
ピラニアとサメ。
どうやったって面白くなると思うじゃないですか。
そんなふうに考えていた私が間違いでした。
ダメ映画はまだまだ底が見えない。
下には下がいるということを思い知らされた作品でした。
私もそれなりにダメな映画を見てきて、ちょっとやそっとではダメージを受けることはもう無いだろう。
そんな甘い見通しを完膚なきまでに打ち砕く作品でした。
アサイラム程度でダメ映画を知った気になってはいけない。
アレはまだマシな部類なんだ。
心からそう思わされるのがこの「ピラニアシャーク」でした。
サメ映画でありながらサメが出てくるシーンはごくわずか。
襲撃シーンもほとんどサメが見えないのでなにがなんだかわかりません。
終盤になってようやく空を飛ぶサメが現れますが、このCGのひどいこと。
アサイラムのサメが相対的に「出来のいいもの」に思えてきます。
そもそも生物兵器として開発されるも危険すぎるので開発中止になったナノザメを、「シーモンキーと同じ」という理由でスーパーで売ろうというのが間違いの元。
あ、はい・・・。
って違うだろ!
ストーリーもぐだぐだです。
サメ退治をしようとする害虫駆除業者、サメ研究所をクビになった元研究者、ニューヨーク市長の3つのシーンを軸に展開していきますが、ダメ映画特有のセリフと映像が乖離して映像だけでは何をやっているのか皆目見当がつかないシーンが延々と続いていきます。
上滑りした笑えないお笑いシーン、必要性の全く感じられないシーン、伏線かと思ったら全く関係なかったシーンなどなど無駄が多すぎます。
編集も雑でただでさえわけの分からないシーンがぶつ切りになって、さらにわけがわかりません。
そして最後はお決まりの核攻撃。
いや、君ら簡単に核を持ち出しすぎやろ。
こうまでダメな映画を作ることが出来るのかとワタクシ逆に感心いたしました。
さすがの私も見ていて苦痛しか感じられず、80分弱という短い時間にもかかわらず3時間近い大作を見たような疲労感に襲われました。
で、調べてみて納得。
監督はアサイラムで「キング・オブ・ロストワールド」や「トランスモーファー」を制作した人。
なるほど。
貴重な時間を無駄にしたい方、そうまで言われたら逆に地雷を踏みたくなってしまった方以外にはオススメできないどころか全力で止めたい作品ですね。
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作品情報
原題:Piranha Sharks
制作:2014年、アメリカ、Bitter End Media Group
監督:Leigh Scott
主演:Collin Galyean
時間:79分
トレーラー: