死霊の盆踊り
エド・ウッドが脚本を手掛けたくだらなさ全開のホラーコメディ。ホラー小説家・ボブは婚約者のシャーリーと共に、小説のアイデアを求めて雨の墓地に向かうが、交通事故に遭ってしまう。そんな彼らの前に暗黒の女王が現れ、死者たちが次々と踊り始める。
ついに見てしまいました。
和の「幻の湖」洋の「死霊の盆踊り」と称されるZ級映画の横綱を。
これは本当にすさまじい映画ですね。
さすがエド・ウッド。
ストーリーと言えるようなものはほとんどなく、ただひたすら「死霊」と称する半裸の女性がおっぱいぷるんぷるんさせながら、次から次へと退屈な踊りを続けるだけ。
総勢10人の裸踊り。
本当にこれしか内容がないんです。
それを「拷問」として見させられるのがホラー小説家とその恋人なのですが、本当に拷問なのはそんなぐだぐだなやりとりを見ている方かもしれません。
出てくる出演陣の演技も酷いもの。
揃いも揃って大根ばかり。
中でも酷いのが語り部でもある夜の帝王。
目線が右へ左へ動いていて、明らかにカンペをよんでいるのがまるわかりです。
冒頭のホラー小説家が墓地へ向シーンも酷いもの。
引きの画では白昼運転席にひとりしか乗っていない車が走っているのですが、寄りの画になるとカップルが真夜中に運転していて「暗くて見えないわ」などというセリフも。
それが交互に繋がれているので映像の一貫性どころの話ではありません。
これ以外にもこのようなありえないカットの繋ぎ方が非常に多く、見ていて「わけがわからないよ」と言いたくなってきます。
冒頭の「気を失うほど恐ろしい物語」とはこのことだったのかもしれません。
けれどもあまりにも酷すぎてかえっておもしろくなってしまうのも事実。
本当にマニアといえる人なら楽しめるかもしれません。
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作品情報
制作:1965年、アメリカ、Astra Productions
主演:Criswell
時間:92分