ダメ映画レビュー

愛すべきダメ映画のレビューを書いてます

トロン:レガシー

82年に製作された『トロン』の続編。父親が創造した“トロン”と呼ばれるコンピューターの世界へ導かれた青年が、人類の存亡を賭けた戦いに挑む。父・ケヴィンが忽然と姿を消して20年。サムの下に消息不明だった父から謎のメッセージが届き…。

 

公開決定を知った時からぜひ劇場で見たいと思っていたのですが、なかなか都合をつけることが出来ず、結局DVDで観ることになってしまいました。

 

ストーリーの本筋は、コンピューター世界に入り込んでしまった生身の人間が、そこを支配する「プログラム」の追っ手を振り切り現実世界へ帰還しようとするもので、前作を踏襲したようなものになっています。

しかし、映像は前作とは天地の差。

光で表現された繊細な美しさに目を奪われます。

 

しかし、あまりにも映像がリアルなだけに、かえって世界設定の荒唐無稽さが浮き上がってしまい、現実味に欠ける印象を抱いてしまいます。

 

そもそも前作ではエンコム社のシステムコンピュータが舞台だっただけに、MCPが支配する電脳領域や擬人化されたプログラムというのが、システム化されたコンピュータをうまく表現してました。

しかし、今作では「グリッド」という電脳世界がどういうものなのか、イマイチわかりにくい作りになっています。

前作のように入り込む世界が限定されていないので漠然としていて、プログラムの擬人化にも違和感を抱きます。

どちらかというと「情報」の擬人化の方があっているように思うんですよね。

(それが背中の「ディスク」だと言いたいのでしょうが・・・)

 

世界観だけでなくストーリー自体もわかりにくく(アイソーっていったいなんなんですか?)それでいて薄っぺらい。

映像の美しさを愛でるタイプの作品なのでしょうね。

 

どちらかといえば前作の方が好みでした。