ダメ映画レビュー

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ザ・テロリスト

『ブラッドレイン』のウーヴェ・ボル監督によるバイオレンスアクション。地球の温暖化や食糧危機、人口過剰、そして自分の日常にもウンザリし常に怒りに満ちていた青年・ビル。自分以外のすべてを憎む彼の憎悪が、無差別大量虐殺を決心させる。

 

Z級マニアにはおなじみのウーヴェ・ボル監督、通称ボルちゃんの作品です。

実はこれ、ボルちゃんの作品とは気付かず最近まで見落としていたんですよ。

Amazon他のレビューでもボルちゃんの作品としては異例の高評価で、もしかして万が一…と期待して観てしまいました。

 

 

序盤はいままでのボルちゃんらしいぐだぐだな演出が続き、「これで高評価とはいままでが酷すぎってことだろ・・・」と思いながらイライラして観ていたのですが、中盤から虐殺シーンが始まると意外と観られるんですよ。

ボルちゃんにしては中だるみのないスピーディーな展開ですし、ラストのオチも「そうくるか!」とうならされるもの。

意味ありげに繰り返される映像もいままでなら、「意味ありげに見せておきながら特に意味はない」ということが多かったのですが今回はきちっとリンクできてます。

 

以前に観た「デス・リベンジ」でもそうでしたが、ボルちゃんの成長が感じられます。

とはいっても元がアレでアレなボルちゃんですから、普通のB級レベルと言っても言い過ぎなくらいかも。

今回も緊迫感を手ぶれで表現しようとしていますが、揺れすぎてなにがなにやらサッパリになるくらいのレベルです。

 

ストーリーは完全に中二病

自意識過剰で根拠のない優越感と、理不尽な社会への憎悪を抱えた主人公、そして嫌儲でかっこつけエコロジスト、口だけ星人の友人。

そんな口だけ星人の友人に自分の実行力を見せるため犯行に及ぶ主人公。

まさに中二病そのもの・・・・・あれ?こいつら20才越えてるはず・・・。

自分も身に覚えのあるイライラや知った風な口がよく表現されています。

これはきっと、ボルちゃん自身がいまだに中二病を長患いしているからじゃないかな。

 

なんだかんだ書いたけど、いままでのボルちゃんの作品の中ではベストの出来。

そこはほめてあげたい。

 

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作品情報

原題:Rampage

制作:2009年、アメリカ、Eventfilm

監督:Uwe Boll

トレーラー: