ジュラシック・レイク
1976年、スコットランドのネス湖で湖底調査を行っていた未確認動物調査隊が巨大な卵を陸揚げした直後、未知なる巨大生物が調査チームを襲った。30年後、アメリカのスペリオル湖の一帯で謎のバラバラ死体が次々と発見される。未確認生物の情報を長年分析してきた動物学者ジェームズは、太古から生き延びてきた肉食恐竜の仕業だと直感し、湖に向かった。迫力のスケールで描く巨大恐竜パニック映画。
午後ローで以前放送されたのをようやく観ました。
いやー酷いジャケット詐欺ですね、これは。
ヘリなんか出て来ませんし、恐竜もT-REXではありません。
どうしてこうなった。
- わらわらと襲いかかる幼生首長竜
- 超化学のポワワ銃としか思えない対恐竜用銃
主人公は湖の売店で働く少年ジョッシュ。
UMAマニアであるおじが呼び寄せたUMA学者ブライアンと出会い、恐竜退治をすることでジョッシュ成長するストーリー……といえば聞こえはいいですが、現実にはグダグダなストーリーでした。
そもそもなぜ今になって首長竜が出現したのか、そこが全く説明されないことに非常にモヤモヤします。
太古からひっそり生き残ってきたのならばどうして今になって人を襲うようになったのか?
劇中では卵が孵って親が攻撃的になっているからだという台詞がありましたが、それなら過去何度か攻撃的になった時期があったはず。
さらに、「卵がうまれたのならつがいの親がいるはずだ」と言っていたのに、母親だけ倒して満足気。
う~ん……モヤモヤ。
首長竜の繁殖地となった無人島も、今まで人の出入りが無かったわけではなく、工事の重機や資材、小屋などがあって人の出入りがあったことは予想がつくんですよね。
なのになぜ今まで問題がなく、なぜ今になって首長竜に襲われるのか。
そういった根本的な穴がどうしても気になってしまいました。
そんな穴など気にならなくなるほどのストーリーの力もなければ、突っ込んっだら負けと思わせる突き抜けた馬鹿さもない中途半端なんですね。
首の後に羽根状のたてがみ?のある首長竜の造形は、どうみても首長竜というよりはワイバーンとかあっち系。
素直にプレシオサウルスみたいにしておけばよかったのに……。
CGはアサイラム作品ほどは悪く無いです。
あくまでも対象作品がアレすぎるだけで良いとは言えない代物ですが。
造形などにはこだわりを感じるのですが、
背景とのマッチングがうまくできてないんですよね。
襲ってくる首長竜の恐怖感は親よりも、わらわらと群れになって襲い掛かる幼生首長竜の群れのほうが強いかもしれません。
ジュラシック・パークのラプトルを、ほんのちょっとだけ思い出しました。
物語は終盤、首長竜の繁殖地である無人島に乗り込んで、掃討作戦を開始するのですが、ここで登場する武器がすごい!
いろいろと説明するけどよくわからない超科学の代物です。
外見は完全にポワワ銃。
放たれるエネルギー波もポワワ銃。
(*´∀`*)ポワワ
さらに幼生首長竜をスナイパーよろしくロングレンジで撃ち殺していくのですが、これがまたやっつけ仕事でひどいwww同じようなシーンを何度も繰り返しwww
苦しんだ末になんとか首長竜を倒したら、なぜか卵ごと首長竜が爆発炎上してめでたしめでたし。
って……幼生首長竜はまだ生き残ってるし、そもそも仲間が直前に死んでるのになに仕事やり切ったドヤ顔なんですかwこれで終わりってwww
強引すぎるハッピーエンドにはびっくりです。
終盤がなかなかのダメっぽさを発揮していただけに、それまでの中途半端なぐだぐだがちょっと残念な作品でした。
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作品情報
原題:Beyond Loch Ness
制作:2008年、カナダ、Cinetel Films
監督:Paul Ziller
主演:Niall Matter
時間:91分