ダメ映画レビュー

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バトル・オブ・アトランティス

異変は、大西洋の海底から始まった。原油層で眠り続けていた“怪獣”の卵が、数億年の眠りから覚めたのだ。この事態を予期していた人類は、人型巨大兵器による防衛作戦“アルマダ計画”を発動。レッドたち3人のパイロットが操る3体の巨大ロボットは、猛威を振るう怪獣に戦いを挑むが…。巨大怪獣VS人型巨大兵器の壮絶なるバトルを描くSFアクション!

 

先月サタシネで放送されたものを録画していたのですが、ようやくのことに観ることが出来ました。

これはひどいwww

 

 

この映画のみどころ
  • アサイラム作品にしては出来のいいロボットと怪獣
  • 観客置いてけぼりのまま斜め上の方向へ突っ走るストーリー
  • ipadで何でも調整できるロボット
  • ロケットキーック!

 

突如アメリ東海岸に出現した怪獣と戦うため、米軍の秘密兵器であるロボット3体が出撃して活躍するお話です。

 

しかしそのロボットがひどい。

コックピットは薄暗い照明で何しているのかさっぱりわかりませんし、操縦は2本のレバーだけ。

開発者による調整は薄っぺらいipadで済まされてしまいます。

そもそも3体いるのにコンビネーションで戦うことはせず、もっぱら赤いレッド機が単独で戦い、ブルーとグリーンは後ろで見ているだけです。

さらに言えば、しっかりロボットと怪獣が戦うのってラストだけなんですよね。

 

いつものアサイラム作品らしく、とりあえず思いついた順に撮ってつなげましたという作品に過ぎません。

 

しかし、驚いたのは怪獣とロボット。

その質感は予想以上に出来がいいんです。

あ、もちろん今までのアサイラム作品に比べればの話ですが。

あれ?イケるやん…。

 

しかしいいのは質感だけ。

ロボットのデザインに関してはクソダサ。

そもそも縮尺がシーンによってコロコロ変わっているんですよね。

 

ストーリーに関しては「まぁ、アサイラムだからね…」としか感想の述べようがありません。

杓子定規で嫌味な中将が突然主人公側の協力者になったと思えば、部下のはずだったアイパッチの男が突然大将と結託して中将外しを始めたり、その大将と大統領が国内で核兵器を発射したり、脈略とか伏線とかそんなもの全部吹き飛ばして激流のごとく展開します。

見ているこちらはただただ流されるだけです。

 

主人公も主人公でレールガンを誤射してマンション一棟崩壊させた挙句、それを咎められると「怪獣を倒したヒーローだぞ」と逆ギレ。

死体がゴロゴロと転がるところで勝利のハイタッチで奇声を発したり、典型的なDQNでしかないんです。

ブルーに乗ってるレッドの彼女も同じようなDQN女。

グリーンが相対的に常識人に見えますが、それでいて酔ってキスした程度で三角関係とか中二マインドにあふれてます。

 

そもそも街に転がっている死体がどうして死んだのかよくわからないんですよ。

だって町並みはほとんど壊れていないんですもの。

 

しかし、しかしです。

そんなモヤモヤも全て吹き飛ばすPowerがこの作品にはあるんです。

「こまけーことはいーんだよ!」

この言葉がすべて。

特に最終決着の方法には度肝を抜かれることを保証します。

 

ちなみに戦闘シーンには「メガシャークVSクロコザウルス」のポスターなんてネタも仕込まれてました。

こういう小ネタ仕込むのすきですよね、アサイラム

「メガシャークVSクロコザウルス」では、「メガシャークVSジャイアントオクトパス」のポスター仕込んでましたし。

 

もしZ級映画マニアで見ていない方がいらっしゃったら、万難を排して観ることをおすすめする作品です!

この映画を借りる

 

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作品情報

原題:Atlantic Rim

制作:2013年、アメリカ、Asylum

監督:Jared Cohn

主演:David Chokachi

時間:85分

トレーラー: