ダメ映画レビュー

愛すべきダメ映画のレビューを書いてます

ダブルヘッド・ジョーズ

ダブルヘッド・ジョーズ

ソロモン諸島へ大学の研究合宿へ向かう教授と生徒たちを、獰猛な牙を剥く頭を2つ携えた巨大な古代サメが襲いかかる!はたして、無限の空腹を満たせずエサを求めるこの悪魔の猛威から逃れることが出来るのか!?カーメン・エレクトラ、チャーリー・オコンネルほか出演のモンスター・パニック・ムービー!!

安定のアサイラム作品です。

つまり内容は推して知るべし。

これはヒドいと笑って楽しめる作品ですよ。

   

この映画のみどころ
  • 双頭のサメというネタ切れ感あふれるコンセプト
  • 折々挟まれる意味ありげで実は全く意味のないカット
  • そもそもすべてのシーンが無意味
  • 予算が思いやられるサメ襲撃シーンの効率的なバンク利用
  • 効果音とキャストの大げさな演技だけで表現される地震の描写
  • この手の映画では珍しく綺麗なオネーチャンのパイオツ

 

ジョーズ」以来様々なサメのパニック映画が作られてきました。

しかしさすがにやり尽くされてネタ切れは否めなかったのかもしれません。

そこでアサイラムは考えました。

双頭のサメ

この時点でほんのりどころか濃厚なダメ映画のにおいが漂ってきます。

そしてそれは見事なまでに的中します。

だってアサイラムだもの。

 

ストーリーはこの手の映画にありがちな設定です。

脳天気な学生が次々にサメに食われていきます。

そのありがちさは登場人物が出揃ったところで、最後まで生き残る人間がわかってしまうほど。

ミスリーディングなんて全くありません。

だってアサイラムだもの。

 

映像もひどいもの。

サメの襲撃シーンはCGなのですが、これが同じシーンをバンクで使い回し。

常に同じように迫ってきます。

実際に噛み付くシーンは着ぐるみかマペットのような模型を使っているのですが、作り物感てんこ盛りな上に極端な寄りで撮っているので何が何やらわかりません。

とりあえず襲撃されたら血糊流しておく決まりでもあるのか、無傷で助かった場合でも海面が赤く染まります。

だってアサイラムだもの。

 

さらにひどいのが一貫性のないカットを思いつきでつなげちゃったので、映像がバラバラで空間の同一性が皆無になっちゃいます。

特に後半サンゴ礁の島が崩壊するシーンでは、そこがサンゴ礁のあった元陸地なのか海なのか区別してないので、観ていて混乱してしまいます。

だってアサイラムだもの。

 

ストーリーも何をしたいのかわからない展開が続きます。

海から襲ってくるサメから逃げようと海に飛び込んだり、怪我で歩くことも出来なかった教授が走って逃げ出したり、突然ボートレースを始めてみたり、

わけがわかりません。

だってアサイラムだもの。

 

 唯一の癒やしが女子学生が裸で海水浴するシーン。

2人組の片方のおっぱいがとても綺麗でワタシ好みでした。

この手の映画のおっぱいってたいていがっかりおっぱいなのですが、この点は大当たりだったかもしれません。

それ以外は「これはひどい」の連続。

 

でもね、そのダメさ加減がとっても面白いんですよ。

この感覚はマニアにしかわかってもらえないものでしょうか。

 

もったいないのは「双頭」という設定をほとんど活かしていないこと。

この設定をもっと活かせばオリジナリティある作品になったと思うのですが残念です。

 

そういえばサメのジャンピング・ボディーアタックが「メガシャーク」に似ているなぁと思ったら、同じ監督の作品だったんですね。

サメ好きすぎだろ……。

 

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作品情報

原題:2-Headed Shark Attack

制作:2012年、アメリカ、Asylum

監督:Christopher Ray

主演:Carmen Electra

時間:88分

トレーラー: