ダメ映画レビュー

愛すべきダメ映画のレビューを書いてます

人間消失 トリビュレーション・フォース

1億もの人々が地球上から姿を消した“人間消失”事件。パイロットのレイフォード、ジャーナリストのバックたちは、姿を消した家族と再会するため調査活動を開始。そして、世界の混乱に乗じて絶大な権力を手にし、カリスマ的指導者となった、国連事務総長のカルパチアの裏には邪悪な陰謀が潜んでいることを察知する。そして、選ばれた戦士トリビュレーション・フォースと闇の勢力との人類の命運を賭けた戦いが始まる。

以前にツタンカーメンの秘宝かなにかを見たときに、予告編に入っていた作品。

チラッとだけみてオモシロそうとおもっていたのですが……実際に見たらとんでもない作品でした。

 

 

まずこの作品、どうにも説明不足のまま話が始まるなぁとおもったら、続編物です。

えぇ、予告にもジャケットにもそれらしきことはなかったんですけどね。

実は3部作で第1部がコチラ。

第2部がこの作品で、第3部がコチラ。

 

あれ?そういえば以前にも「実は続編でした」みたいなダメ映画紹介したことなかったか?

 

えーとまぁ、この映画、なんといいますか……世界中の人はキリスト教徒であり、キリストを信じない人は絶対悪である……そういうことを真面目に信じてしまっているようなキリスト原理主義者が作ったかのような内容です。

 

前作で1億人もの人が消失してしまったことについて、

「彼らは敬虔なクリスチャンや無垢な子供だったから神に選ばれて天に昇ったんだ。残された我々には黙示録で示された世界の終末が待ち受けているんだ!現に嘆きの壁の前には黙示録に記されている預言者が云々かんぬん」

など正常な思考では考えられないようなデムパなことを言い出します。

キャスターの主人公は事あるごとに「神は我々を見ている」「信じるものは救われる」などと口にし、キリストを信じないものは世界の敵とでも言わんばかりの口調で、世界の多様性というものをまるで理解できない幼稚な頭脳の持ち主のようです。

 

はっきり言って真面目に見たら頭がふっとーしそうだよーになりかねません。

いかにキリスト教原理主義ってバカなんだろうと突っ込みながら見るしかありません。

本当にどうしようもないお粗末な内容です。

 

しかもこの中で黙示録に記された「反キリスト」という存在が出てきます。

彼は実は未曾有の被害を蒙った世界を立て直そうとする国連事務総長なのですが、世界政府のリーダーとなった彼の「宗教の分裂は世界の分裂につながる」という考えに、キリスト教原理主義者は反対するのですが、彼らの言う「キリストを信じないと地獄に落ちる」という言葉からは、事務総長の言のほうが正しいように思えてなりません。

 

結局のところ、見たことをほとほと後悔いたしました。

1部も3部も絶対に見ません。

おすすめもしません。

 

でもどうしても観てみたいというかたには予告編をどうぞ。