K-20 怪人二十面相・伝
江戸川乱歩が生み出した「怪人二十面相」の物語を、新たな解釈で映画化した冒険活劇。戦争を回避した日本の都市・帝都。特権階級が富を独占する中、彼らから窃盗を繰り返す怪人二十面相が世間を騒がせるが…。
てっきり江戸川乱歩の「怪人二十面相」のスピンオフかなにかだと思ったんです。
それで観てみたのですが、実のところ原作ものの全くの別物。
その原作からも大きく逸脱したのがこの作品なのだそうです。
なので、冒頭のif世界という設定でテンションが半分くらい落ちてしまいました。
内容も全てにわたって中途半端な印象でした。
アクションは派手なもののリアリティに欠け、それを「うん」と受け入れられるだけの突き抜けたパワーもない。
これだけのキャストをそろえ、これだけのアクションがありながら、なにかもったいないなぁと思ってしまいます。
ストーリーも普通に考えればありえないことだらけです。
例えば二十面相に仕立て上げられた主人公・平吉が街を彷徨うシーン。
テレビや新聞に顔写真が大きく出ているのに、顔を隠さず歩いていても誰も気がつかない。
それでいて、平吉が街中に貼られた自分の指名手配写真を見つけたとたんに、「あ、二十面相だ!」と気付かれる。
こういったご都合展開が非常に多くて、観ていてイライラ感がつのります。
そして真犯人である二十面相の正体も、大どんでん返しのつもりかもしれませんが最初からバレバレ。
むしろあからさま過ぎてミスリーディングだと思っていただけに、そのまんまかよ!とつっこんでしまいました。
なんというか、大味な映画でした。
ストーリーはどうでもいいから派手なアクションが観たい!
そんな方にはお勧めかも。
その他のレビュー済みダメ映画はこちらからどうぞ