2048
温暖化の影響により、世界の90%が水没した2048年の地球を舞台にしたSFパニックアドベンチャー。荒廃した世界に生きるトレジャーハンター父子の下に、バチカンからある依頼が舞い込む。それは水面の上昇を食い止める秘宝を探してほしいというもので…。
これ、個人的には大当たりでした。
トンデモオカルトな世界設定とトレジャーハンティングという私好みの展開がたまりません。
いやぁ、意外なところに当りがあるものですね。
あ、あくまでもB級的な面白さですけどね。
物語の舞台は今よりも海面が15m上昇し、10%以下の陸地を残して全てが海に沈んだ世界。
そこで海に沈んだ異物を引き上げるトレジャーハンターの親子3人がメインキャラクター。
まずもって秘宝の杖で世界を救うという設定にガツンとやられてしまいました。
なんでもこの杖、モーゼが出エジプトの際に紅海を割るのに使った「ソベクの杖」だとか。
それをテンプル騎士団が手に入れ……
とこれだけでトンデモ歴史が好きな人にはたまらないのではないでしょうか。
少なくとも私は「待ってました!」と食いついてしまいました。
物語後半で発見される杖もいかにも作り物なんですよね。
古代の遺物にはどう贔屓目に見ても見えない。
プラスチック製の小道具。
それも子供向けの特撮で使うような雰囲気。
さらにはパンゲア大陸に宇宙エネルギーの収束点があって、そこでこの杖を使えばプレートが割れて水が落ちるから水位が下がる……
もうこれだけでこの作品をみた甲斐がありました。
こんなトンデモオカルトとは思っていなかったので嬉しい誤算です。
世界設定だけで満足してしまったので、水中シーンの合成がド下手クソすぎるのも、杖を探す競争相手の不動産王の行動に一貫性がないのも、教皇庁の裏切り者がこっそり船に乗り込んでも気づかれないのも、古代文明スゲ━━━━━━ヽ(゚Д゚)ノ━━━━━━!!!!と広い心で許せてしまいます。
ごめんなさい、少し盛りすぎました。
とにかくトンデモなオカルト歴史に興味があり、ダメ映画に抵抗がない方にはぜひとも観ていただきたい作品です。
私が自信を持ってお勧めいたします。
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作品情報
原題:Lost City Raiders
制作:2008年、ドイツ、Tandem Communications
監督:Jean de Segonzac
主演:Ian Somerhalder
時間:90分
トレーラー: