47RONIN
徳川綱吉が将軍の時代。日本・赤穂に流れてきた異端児の少年カイは、領主浅野に命を助けられて以来、彼に忠誠を誓い大人へ育つ。ある夜、城内で謎の女に妖術をかけられた浅野は、寝所の吉良上野介を襲い怪我を負わせる事件を起こしてしまう。これに怒った綱吉は浅野に切腹を、家臣たちには浪人となるよう命じ…。キアヌ・リーブスと日本の豪華スターが贈る、驚愕のアクション・エンターテイメント!
以前から気になっていた問題作。
ついに観てみましたよ!
乾いた笑いしか浮かんでこなかったよ!
でも一周回って楽しかったよ!
この映画、最大の失敗は「忠臣蔵」をモチーフにしたことを前面に押し出しすぎたことではないでしょうか。
まず最初に登場人物全員が英語を話している時点でえ?となりますし(それでいて書く文字は日本語という矛盾)、麒麟のようなモンスターが登場してさらにビックリ。おまけに登場人物の服装は中国かモンゴルのそれですし、建物も中国風。剣の戦いもカンフーのようなもので、これを日本と言われても困ってしまいます。
さらに狐の妖術やら天狗やらドラゴンやらが登場してしまうと、完全にオリエンタルファンタジーなんですよね。
どうして「忠臣蔵」でこんな設定にしてしまったのでしょう?
むしろ、日本によく似た地名の架空の世界を舞台にしたファンタジー映画にしたほうがよっぽどいいとおもうんですよ。
人ならぬ異界の力を持った主人公が、手練の剣士親子の手助けをしながら囚われた姫を助けるべく旅に出る。その途中で生まれ故郷の異界に戻って自分と向き合い新たな力を手に入れて、異界の者と蔑んできた仲間とも分かり合い、47人で協力してついに宿敵を倒す。
まさに王道のファンタジーものじゃないですか。
それならばエアベンダーくらいの評価はできると思います。
あくまでもエアベンダーレベルの評価ですが。
だって設定抜きにしてストーリーもツメが甘いんですもの。
こんな作品ですので楽しみ方は一周回ってひどさを楽しむ以外にありません。
どれだけ間違った日本文化が登場するか、どれだけトンデモな発言が飛び出すのか。
そういった部分を楽しめるようになればなんとか観られる作品だと思います。
それ以外はちょっとね……。
この映画を借りる
その他のレビュー済みダメ映画はこちらからどうぞ
作品情報
原題:47RONIN
制作:2013年、アメリカ、H2F Entertainment
監督:Carl Rinsch
主演:Keanu Reeves
時間:118分
トレーラー: