ディープ・ライジング
最初の水中襲撃シーンで、あれ?これは意外とやれる?と思ったのですが予想外な展開が待ち受けておりました。
- 水中シーンでのリアルなサメの映像と水面での作り物感満載のサメの映像のギャップ
- わかりやすい悪役のキャラクターづけ
サメ映画といえば、だいたい出てくるのは1匹。複数で出てきても、それぞれが個々に襲うことが多いように思われます。
しかし、この映画では複数のサメが一度に襲ってくるのです。
その主役であるサメなのですが、水中での襲撃シーンはかなり迫力があります。
実際のサメの映像を使っているらしく、ケージに噛み付いてくる様子はリアリティがあるんです。
ところが、これが水面に浮かび上がるとどうでしょう。
皮膚の質感は明らかにプラスチック。
体型もずんぐりとしてしまい、作り物感が丸出しになってしまうのです。
水中からガバぁっと口を開いて襲い掛かってくるシーンも、なんだか間が抜けています。
このサメの映像のギャップがかなり大きいので、水中と水面のシーンが連続すると同一のサメを相手にしているとはとてもではないが言えない状況になってしまいます。
もしかすると水中のシーンは既存のドキュメンタリーなど資料映像の流用で、水面のシーンだけ撮影したのかもしれません。
サメ映画にはありがちな、サメの被害を軽視して事態を悪化させる地元の有力者という役どころはこの作品でも登場します。
これがまたステロタイプにもほどがある演出なのです。
この作品に登場するのは水族館の経営者なのですが、ホオジロザメを展示の目玉にしようと無理を言って捕獲。
水族館のオープン日に客寄せのために研究員の制止を無視して餌を与えて脱走するきっかけを作ってしまう。
それでいてその責任をすべて研究員に押し付けてクビにする。
清々しいまでにゲスに描かれています。
その他、突っ込みどころはあるのですが、いかんせんサメ映像のギャップの衝撃が大きくてそればかりが印象に残る作品でしたね。
どんなサメなのか確認してみたい方はぜひどうぞ。
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作品情報
原題:Shark Attack 2
制作:2000年、南アフリカ、Nu Image / Millennium Films
監督:David Worth
主演:Thorsten Kaye
時間:98分
トレーラー: