ダメ映画レビュー

愛すべきダメ映画のレビューを書いてます

ファイナルファンタジー

 ヒットゲームの生みの親・坂口博信が監督を務めた、全編フルCGのSF映画の普及版。隕石と共に飛来したファントムにより、地球は滅亡の危機にさらされていた。武力で敵を撃退しようとする軍に対し、女性科学者は生命の持つ力を結集し地球を救おうとする。

以前に友人から押し付けられたわざわざ頂いたもの。
ずっと見る気が起こらずに塩漬けにしていたのですが、ようやくのことに勇気を振り絞って見てみました。

 

うぼぁー

 

CGがものすごくきれいだねー。

それくらいしか観た後に残りません。

本当にCGがきれいです。髪の毛一本まで繊細に表現されています。

キャラクターも、しわやそばかすまで表現されてまるで人間みたいです。

数年前の技術でこれですから、今同じことをやったらもっとリアルになると思います。

 

でもそれだけです。

中身がないんですよ。

富野がここ10年近く言い続けていることですが、CGというのはあくまで表現のツールにすぎないんです。

それで何を見せるのかが問題なんです。

「どうやって」の部分がメインになってはいけないんです。

そういうことを知るには好例の作品だと思います。

大金投じてバーチャルな人間を作るよりも、生身の人間に演じさせた方がよっぽど安上がりでリアルになると思うのですが。

 

まず、ガイア理論を曲解して感化された、どこかの新興宗教団体がつくったようなお粗末な設定にうんざり。

地球そのものが精神体とかいわれても、電波を飛ばしているとしか思えません。

私はゲームについてあまり知らないのですが、FF世界の設定を中途半端に現実世界の地球へ持って来ようとしているのが、この映画の最大の失敗なのではないでしょうか。

そういった設定を使うなら、ゲームと同じ世界観にした方がわかりやすかったと思います。

未来の地球の話にするから、スピリチュアル(笑)なトンデモ与太話になってしまっています。

 

また、ストーリーもダメ映画特有の「説明不足で思わせぶりなシーン」の連発で、何が襲ってきてどういう状況なのかがさっぱりわかりません。

まるで続き物を途中から見始めたような錯覚を覚えます。

それでもまだ中盤まではなんとか着いて行けたのですが、終盤の展開には別の意味で圧倒されてしまいました。

全く意味がわかりません。

理解不能です。

完全に置いてけぼりです。

 

なんというか自己満足な俺設定の連続には、

リア厨っぽいなぁと感じてしまいました。

ファイナルファンタジー」というタイトルも、中身が違っていてもそうすれば原作ファンが食いつくだろうという魂胆がミエミエですし。

 

ただ、ネットではいろいろと酷評されていたようですし、北米での公開も大コケしたようですが、そこまで酷い作品とも思えないんですよね。

これよりもはるかに酷い作品をいくつも見てますから。

というか、私に耐性がつきすぎたのでしょうか……