プテロドン
零戦とB-29がタッグを組み、飛来する翼竜の群れと空中戦を繰り広げるアクションパニック。第二次世界大戦時、原子力爆弾を搭載した米空軍のB-29は、突然外部に衝撃が走り眼下の無人島に不時着する。だが、そこには残留日本兵と翼竜たちが生息していた。
以前にレビューした「プテラノドン」と似たようなタイトルですが別物です。
あちらも酷かったですが、こちらも負けず劣らず。
観ていて何度も睡魔に襲われてしまいました。
この作品、監督と脚本、さらにプロデューサーが同じ人物なんです。
これだけでどういう作品なのかピンとくる方もいらっしゃるかもしれません。
正解!
安っぽい映像で広がりのない世界を描いたひとりよがりな作品でしかないんですよ。
ただ、この手の映画にしては思いのほか翼竜のCGが頑張って描かれています。
翼竜と戦うゼロ戦も戦闘シーンは模型を使っているのか、それなりに頑張ってます。
あくまでもそれなりにですが。
しかし、役者たちの大根っぷりがその長所を消してあまりあるひどさ。
襲われても緊迫感をまるでかもしだせない。
セリフを棒読みして叫ぶだけ。
日本兵に至っては日本語がまるで不自由な上、途中から仲間内でも英語で会話する始末。さらに頭に塩を振る謎の儀式まで始めてしまいます。
もう少し日本語や日本文化の分かる人はいなかったのでしょうか。
B-29をテニアンへ運んでいた女性部隊の兵士たちは、無人島で何日も生活していてもメイクは常にバッチリ。口紅もいつも真っ赤でマニキュアだって剥げません。そういうところにリアリティが全く感じられないんですよね。
さらに、終盤島から脱出するために日本兵が隠していた燃料を翼竜の巣から運び出すシーンでは、燃料の入ったドラム缶を2人で抱え上げてトラックの荷台に載せていますが、どうみても200リッターのドラム缶は2人で抱え上げられる重さではないんですよね。しかも片方は女性ですし。
さらにクライマックスでは絶対に死んだだろ、という状況からまさかの生還を遂げる人物が現れます。
いや、それは現実的に無理でしょ・・・。
しかも一度ならず二度までも……。
こんな具合にとっても大味な作品ですが、CGは頑張ってます。
アサイラムの作品などとは比べ物になりません。
というかそこしか褒めどころかありません……。
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作品情報
原題:Warbirds
制作:2008年、アメリカ、New Symphony Pictures
監督:Kevin Gendreau
主演:Jamie Elle Mann
時間:85分
トレーラー: