マンティコアvsU.SA.
モンスター・パニックとリアル戦争アクションが合体した超大作!灼熱の砂漠を舞台に、世界最強アメリカ軍vs伝説の魔獣“マンティコア”のバトルを描く。イラク戦争末期。米軍の猛攻の前に、壊滅寸前のイスラム・ゲリラ。彼らが最終兵器として解き放ったのは、神殿に封印されていた伝説の魔獣”マンティコア” だった…。
タイトルからして狙ったイロモノであることがまるわかりですが、実際に見てみたところどうしてどうして。
非常に面白いダメ映画でしたね。
たしかにCGはチャチです。
ヘリや輸送機までがCGで描かれてます。
そのため全体にチープな雰囲気が漂いますが、なにげに展開がしっかりしているんですよね。
物語は行方不明になったジャーナリストを救出するために、国境の町へ向かった小隊がそこで、イスラム・ゲリラの呼び出した魔獣マンティコアと死闘を繰り広げるという、非常になんというかもう言葉にしづらいほどのおバカ。
でも結構気付かなかった伏線までしっかりと回収していて、構成はそこそこといった感じ。
前半は部隊内の人間関係やまさにマスゴミといった感じのジャーナリストの横暴、そういったものでドラマを見せています。
主人公の隊長は、どうみてもメタボなおっさん。
お世辞にも優秀な軍人の体型とは思えません。
部下の方がよっぽどいい体しています。
最初はこの隊長がマンティコアに食われ、その仇をマッチョな部下たちがとると思ったのですが、死んでいくのは部下ばかり。
残念ながらメタボ隊長を主役と認めざるを得ませんでした。
さて、この映画の肝でもあるマンティコアですが、これがすごい。
オールCGで描かれているのですが……
ショボイ!
なんというか…ジュラシック・アマゾネスとか、T-レックスを彷彿とさせる、なんとも言えないぬめっとした質感になってます。
やばいくらいに見ているものの腹筋にダメージを与えます。
さすが魔獣。
これだけでも見る価値はあると思います。
次々と部下がやられていく中、メタボ隊長のとった策は、なんと自分が囮となりマンティコアを建物の中に閉じ込めた上で、ステルス戦闘機からミサイルをぶち込むというもの。
さすが世界最強軍。やることのスケールが違います。
ミサイルは見事命中。
めでたしめでたしと思ったら…
なんとマンティコア無傷です!
メタボ隊長もかすり傷程度で瓦礫の中から出てきました!
現地の子供曰くUSAは強いからだそうです。
Σ(゚Д゚;エーッ!
しかもいつのまにか、唯一生き残った部下の女性隊員といい仲になってます。
どうみてもつり橋効果なので、うかれているメタボ隊長の今後が心配です。
で、結局マンティコアなのですが、マンティコア秘術の儀式で呼び出したバビロンの司祭から方法を聞きだすのですが…
Σ(゚Д゚;エーッ!そんな方法?
しかもその手が使えないから
Σ(゚Д゚;エーッ!そんなので代用できちゃうの?
もうラスト10分でこんなに楽しめるとは思いもよりませんでした。
いや~いい映画みたなぁ~(ダメ的な意味で)
この作品のスタッフは他に、破壊神という同じモンスターパニックものを作っているのだとか。
こちらも見てみたい。
当然ながらイスラム教が生まれたのは古代バビロンからはるかに下った時代なので、バビロンの司祭はイスラム教とは関係がない。
おそらくアッシリアの人頭有翼牡牛像などから連想したのではないだろうか。
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