ダメ映画レビュー

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エイリアン・ゼロ

人間への寄生を繰り返し巨大化するエイリアンが人々を恐怖に陥れるSFパニック。観光客を連れ森に入った女性レンジャーのケリーは、隕石によってできた巨大な穴と生き物の死骸を発見する。

 

これはまたすごい映画でした。

CGがお粗末すぎるのは覚悟していたましたが、それ以上に脚本と演出がお粗末すぎました。

とにかく登場人物すべて行動の意図がわからない。

お前らは一体何がいしたいのかと最初から最後までツッコミまくりです。

ついさっき言ったこと、今やっていること、今言っていること、すべてが矛盾して頭が痛くなってきます。

 

行動の起点をしっかり描いていないのに、途中の説明もない。

ですから、その人がなぜそこにいて、何をしていて、これから何をしようとしているのか、何が何やらさっぱりわからないまま話が進んで終わってしまいました。

なにより登場人物すべてがボンクラばかりで共感できるような部分が皆無なんです。

 

おおまかなストーリーを説明すると、隕石でやってきたエイリアンに遭遇してしまったレンジャー一行と、そのエイリアンを退治(かつその技術を盗もうと)しに来た特殊部隊らしき一団が、なぜかエイリアンそっちのけで人間同士戦います。

そのおこぼれをエイリアンが美味しく頂いて行きます。

 

最後に出てくるエイリアンの倒し方もひどいもの。

それで死ぬのならば最初からそうすればいいのに・・・。

 

演出もシーンによって明るさが全然違ったり、リアリティのかけらもありません。

どうして誰も彼も背後に忍び寄ってくるエイリアンや人間に気づかないのでしょう?

一般人はともかくとして、特殊部隊員が背後に忍び寄る民間人に気づかず、あまつさえ棒で殴られ気絶してしまうとは笑うしかありません。

一番笑えたのは特殊部隊のフェイスペイント。

ハチマキか何かをしているのかと思ってしまうほどヘンです。

これはぜひ本編をご覧になって確認していただきたいところ。

 

ヒルのような形態から人間に取り付き、内蔵を食べ尽くして成長の糧とするというアイデアは面白かったのですが、その設定をまったく使いこなせずに、ただ登場→飲み込むの連続では・・・。

例え20年前のCGレベル以下であったとしても、もっとエイリアンそのものを描いて欲しかったですね。

 

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こちらは正統派のエイリアン

作品情報

 

原題:Alien Incursion

制作:2006年、カナダ、Way Below the Line Productions

監督:Jeffery Scott Lando

主演:Mike Coleman

時間:86分

トレーラー: