エイリアンVSエイリアン
突然謎の隕石が落下してきたことから、悪夢は始まった。現地調査に向かった雑誌記者のリーと保安官のジョエルが見たものは獰猛なエイリアンだった。保安官は奴の餌食になってしまい、かろうじて逃げのびたリーは仲間達と襲撃された街から脱出しようと試みる。しかし、彼らの前に新たな戦士型エイリアンが姿を現した…。人類を巻き込んだエイリアン達の最終目的とは一体何なのか?
パッケージからもわかるように明らかにアノ映画を意識してます。
というよりもどーみてもパクリです。
原題も「Alien vs. Hunter」というのですが、邦題同様にどこかで見たことがあるようなロゴです。
ぶっちゃけ地球(といってもド田舎の山の中)に二種類のエイリアンがやってきて、住民(といっても10人足らず)を巻き込みながらガチンコバトルするという、どこからつっこめばいいのかわからないストーリーです。
しかも、カットのつなぎ方が致命的に下手糞な上、出演者の演技がネイティブでない私にもわかるほど学芸会状態。
カメラを通してみるような主観的な視点からのシーンが多く、そのためなのか、本来ならばカメラに映っていない向こう側にも世界が続いており、カメラに映っていなくても位置的に見えて当然のはずなのに、カメラに映っていないものは全員見えていない・視界に入らないという演出のおかしさ。
さすがにこれはきつかったです。
ここ数ヶ月ダメ映画を観ていなかったので、免疫がなくなってきたのか最初の5分が本当につらかったです。
これは尺の短いダメ映画共通の問題なのですが、尺を削るためなのかほとんど説明がなくストーリーが始まり、さも富野のごとく「観ればわかる」と展開していくのですが、肝心の演出や編集が下手すぎるために何がなんだかわからない。
この映画もそうでした。
しかも、前述の通り編集が超絶的に下手糞。
途中2体目のエイリアンが登場するのですが、エイリアンのアップからふと横を向くと、クモのようなエイリアンが映ります。
またアップに戻ると見た方向から攻撃があり、人型のエイリアンが登場します。
これだけだとクモが人に変形したような印象を受けますが、実はクモは最初のエイリアン。
つまり、視線を追ってカットが変わったのに、見ている方向の映像ではなく、見ている本人が映っているという、映像の原則をまるで無視した素人のつなぎ方なのです。
位置関係もそういった編集ですから本当につかみにくい。
また、登場するエイリアンも酷いんです。
クモ型のエイリアンは引きではCG、アップではしわしわのくたびれた着ぐるみをつかっているのですが、そのためにアップと引きでは全然違うエイリアンに見えます。
アップだと二足歩行しているようにしか見えません。
(実際着ぐるみなので二足歩行なのですが)
前述の勘違いもそこから生まれました。
もう一体も富野のお父上の資料にあった与圧服のような格好で、まるで60年代の円谷特撮の出来を悪くしたような印象を受けました。
CGも本当にチャチい。
久しぶりのダメ映画ということで、90分に満たない尺の一番短いものを選んだのですが、時間が非常に長く感じられましたね。
そしてあっと驚きのラスト。
もう残り時間少ないけどどうやってまとめるの?と思ったら…
Σ(゚Д゚;エーッ!
こんなんあり?
さらに…Σ(゚Д゚;ナントー!!
なんというか見た後に脱力感の残る終わり方でした。
どんなものか自分の目で確かめたい剛の者はぜひぜひ見てください!
ちなみにこのDVDの発売元はファイン・フィルムズ。
どうもテイストが似ているなぁと思ったら、ブリザード・エッジもここのレーベルでした。
また脚本/製作はトランスモーファーと同じ人。
ま た お 前 か w
いや~また一つダメ映画レーベルを知りました。
面白そうなラインナップじゃないの。
Youtubeにて予告編発見。
まぁどんなものか見てくださればわかります。