ダメ映画レビュー

愛すべきダメ映画のレビューを書いてます

クラーケンフィールド HAKAISHIN

レイライター(チャーリー・オコンネル)が幼いころ、海での不可解な溺死で両親を失って以来ずっと、答えを求めて海で原因を突き止めていた。

そんなある朝、有名な海洋学考古学者ニコル・フェリン博士(ビクトリア・プラット)が、レイの両親が溺れた同じ場所で不可解な海洋生物に遭遇したという報道を見て、彼は親の敵討ちを決心し、その地へ向かう。

レイは、古代遺跡のマスクと極めて貴重なオパールを探すニコルの探検に加わわり、本来の目的を果たそうとしていた。しかし何世紀もの間、そのオパールを守っていた生きものこそ、レイの両親の仇-巨大クラーケンであった。

 

 

まずは、このジャケットを見て欲しい。

うん。そうなんだ。

クローバーフィールドのパクリなんだ。

しかも内容じゃなくてタイトルとジャケットだけ。

自由の女神なんて出てこないんだ。

 

はい。ということでG-CORE作品です。

 

「クラーケン」の名のとおり巨大イカが登場するモンスターパニックなのですが、なんと言えばいいんでしょうね、とにかく最初から最後までツッコミどころが満載で、その筋の方にしか喜ばれない作品だと思います。

 

まずもってイカが酷すぎます。

こういった類のダメ映画の場合、全体が映る引きはCGで、襲撃シーンなど一部がアップで映る場合は着ぐるみや模型などを使うことが多いのですが、この映画では全てをCGで表現。

こう書くとすごいように見えますが、実際はCGと実写がまったくマッチングしてません。

イカのCGが完全に浮いてます。

ロジャー・ラビットの劣化版みたいです。

 

また、この映画は船の上が主な舞台であることもあり、水着のシーンが多いのですが、登場する女性二人がどうみてもオバサン。

オバサンの水着姿はけっこうきついものがあります。

女子学生役もオバサンなので、同級生といちゃついているシーンは、マダムが若いツバメと戯れているようにしか見えません。

 

ストーリーもひどいです。

シュリーマンなみの発見となるマスクが眠っている海域が、すぐそばに山がありどうみてもどこかの湾の中でしかありません。

しかも水深も浅い!

こんなところにお宝が眠っているのも、巨大イカクラーケンがいるのも不自然でありえません。

 

その他水中シーンは浅いところでしか撮影できなかったのか、深い部分はCGとの合成ですし、水中と水上では小道具がまったくの別物だったり。

そもそも水中シーンなどだれもがウェットスーツとマスク姿で見分けがつきません。

物語序盤でワイヤが絡まって、船員の首がアーシュラやキッチ・キッチン状態になるシーンでは、なぜか爆発が起きてもうもうと白煙があがります。

 

クラーケンもクラーケンでオパールを守護しているはずなのに、関係ない人々を次々に襲ったり、オパールを奪った方ではなくてそれを追う方を攻撃したりと一貫性がありません。

しまいにはオバサンだけ捕まっても食われずにすんで無傷のご都合展開。

もう笑うしかありません。

いや~ひどい(もちろんほめ言葉ですよ)映画でした。

 

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予告編はG-COREが製作した日本語版。

ナレーターは“悪魔の毒々バイヤー”のZさん。