ダメ映画レビュー

愛すべきダメ映画のレビューを書いてます

ザ・アンドロイド 地球最終戦争

人類と人造人間の生存を懸けた戦いを描くSFアクション。西暦2051年、地球は砂漠化が進行し人類は巨大なドーム型の建物内で暮らすことを余儀なくされていた。電力センターに勤務するジュードは、ある日不慮の事故からアンドロイドを殺害してしまい…。

 

物騒なサブタイトルがついていますが、そんな世界を左右するような戦争なんて起きません。

せいぜい街一つ破壊するようなアンドロイド兵が出てくるだけです。

むしろ、人間とアンドロイドの友情、人間の存在価値の確認という「ブレードランナー」や「ターミネーター」以降さんざん使い古されたテーマがメインです。

 

前半は主人公とアンドロイドの衝突と和解の逃亡劇、後半は自らをアンドロイド化し、新型アンドロイドで街を滅ぼそうとする博士に対し、主人公と「失敗作」の烙印を押されたアンドロイドが共に立ち向かう構成になっています。

 

なんもない砂漠で撮影されたと思われる前半は、チャチなCGやスピード感の無いアクションでも、まだ楽しめたのですが、後半の刑務所のシーンになるとだんだんダメテイストの香ばしくなってきます。

まず新型のアンドロイドですが、すでに人型ではありません。

トランスフォーマー変形後みたいな感じです。

ストーリーもやっつけの雰囲気が漂います。

アンドロイドが厳戒態勢で見張っている秘密の研究室に、すんなりもぐりこめてしまう脱獄囚とか、新型アンドロイドの格納庫に軟禁され襲撃されそうになったアンドロイドが、格納庫内のパネルから新型アンドロイドを停止させたり、ご都合主義にもほどがあります。

 

が……それほどじゃないんですよね。

なんというか普通のダメ映画…いやB級映画といったほうがいいでしょうか?

もうちょっと突き抜けていればダメ映画として楽しめただろうし、

もうちょっとストーリーを練れば普通に映画として楽しめただろうし、

なんというか中途半端なんですよねぇ。

もったいない。