ダメ映画レビュー

愛すべきダメ映画のレビューを書いてます

スパイダー・パニック!2012

無数の巨大人食いグモと人間の激闘を描いたモンスターパニックアクション。“砂の悪魔”と呼ばれる巨大な猛毒グモが、銃撃戦で死亡したアメリカ軍伍長の遺体に侵入。やがて棺から這い出し、人々に襲い掛かり…。

「低予算映画の帝王」とも呼ばれるロジャー・コーマン製作総指揮作品ですが、

その名に違わぬクソ素晴らしい映画でした。

 

==== 

 

この映画のみどころ
  • 蜘蛛がいっぱい現れます
  • それだけです

とにかく低予算なので作りが非常に粗いです。

どれくらい粗いかというと60年代の特撮を見ているような、縁がギラギラしたハメコミなどが頻出します。

 

物語はアフガンでの戦闘から始まります。

戦士した兵士の遺体の口の中に殺人蜘蛛が入り込み、遺体と一緒にアメリカまでやってきます。

その遺体を運んでいたトラックが交通事故にあってしまい、そのショックで開いた棺から這い出した蜘蛛が大増殖するのですが、アフガンのシーンも、アメリカのシーンも背景がほとんど同じなんです。

 

からしばらくの間アメリカに移動したのだというのが理解できませんでした。

どうしてアフガンの砂漠で保安官が出てきたり、学生がハイキングしているのかと理解に苦しみました。

わけがわからないよ。

 

とりあえず数出しときゃいいだろと言わんばかりに蜘蛛が登場するのですが、最初は数匹だった蜘蛛が数万匹単位にまで増殖して人を襲うのは、いくら異常に繁殖力が強いというこじつけをされても無理がありすぎます。

そういう矛盾点を飛び越えて楽しめないと非常に苦痛な作品になると思います。

それ以上にわけがわからなさすぎて苦痛にすらならないかもしれません。

映像を観ていてもまったくわからないんです。

もしかして居眠りしてシーン見逃した?と思えるくらいです。

本当にヒドい。

 

さらに気になったのはこういったダメなところを制作者側が意図的にやっているところ。

アサイラムでもこうはしないだろうという徹底した手抜きっぷりです。

でもそれではそれほど面白くならないんですよね。

作り手側は本気で作っているにもかかわらず、出来上がったものはとんでもないものだからいいんですよね。

 

個人的にはあまりオススメできない作品です。

 

その他のレビュー済みダメ映画はこちらからどうぞ

 

作品情報

原題:Camel Spiders

制作:2011年、アメリカ、Concorde-New Horizons

監督:Jim Wynorski

主演:Brian Krause

時間:79分

トレーラー: