ダメ映画レビュー

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トランスモーファー・リターンズ

衝撃のビジュアルとタイトルで旋風を巻き起こしたSFアクション第2弾。カリフォルニア州・ロサンゼルスのハイウェイで、外交官の娘が突然ロボットに変形した携帯電話に襲われ死亡する。それこそが機械たちによる人類侵略の始まりだった。

毎度おなじみアサイラムによるパクリインスパイア作品です。

当然のごとく「トランスフォーマー」シリーズとも、「トランスモーファー」ともつながりは一切ありません。

 

昨年レンタル落ちになっていたのを購入したものの、見る機会がなくて今まで引き伸ばしてしまいました。 

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この映画のみどころ
  • コンピューター技術の発展の裏に隠された意図
  • E.T.とエイリアンの違いの斬新な解釈

 

今まで数々のダメ映画を生み出してきたアサイラムの作品ということで、そういう類の作品だろうと思って観たのですが、あら意外。

最初の想定が低すぎたこともあってか、CGも最低レベルではなくそれなりに見られるものになっていますし、ストーリーもややぶつ切りなもののそれなり。

敵の正体がわかるまでは意外と引き込まれてしまいました。

 

しかし……

ロボットが襲ってきたらどんどんアカンくなってくるじゃないですか!

ケータイや車が変形した時は「お!」と思えるようなデザインだったのに、巨大化したらB級テイストが満載。

カーチェイスだって早回しした感じで緊迫感がありません。

 

演出もダメ映画ならではのお約束が増えていきます。

捕獲した携帯電話型メカを敵に奪還されるのを防ぐため、絶対安全という金庫に保管するのですが、護衛に立つのがいかにもアホそうな兵士。

案の定、金庫内でメカが暴れる音に腹を立て扉を開き、敵の侵入を許してしまいます。

うん、その展開は知ってた。

騒ぐだけで無能な司令官があっさり死ぬのも知ってた。

仲間が無駄死する展開も知ってた。

本当に「お約束」が続きます。

だって主演が脚本書いているんですもの。

 

笑ってしまったのはコンピューターが襲ってくる理由。

(以下ネタバレ部分を色反転)

コンピューター技術というのは実はロズウェルで墜落したUFOの技術を流用したものなんだ!

でもそれはエイリアンの地球侵略兵器であって、地球人は自分たちの手で敵を増やしてしまったんだ!

 

(; ・`д・´) ナ、ナンダッテー!! (`・д´・ ;)

 

コンピューター技術の発展の裏にこんな事実があったとは露知らず(棒。

 

終盤では地球は結局ロボットエイリアンに侵略されてしまい、人類はレジスタンスとして戦いを続けることになります。

その中でE.T.とエイリアンの違いが語られます。

曰く、E.T.が知性が高く攻撃は身を守るため防衛的。

一方、エイリアンは初めから敵対してくるそうです。

 

(; ・`д・´) ナ、ナンダッテー!! (`・д´・ ;)

 

シラナカッタコトバカリダヨ

 

ラストのオチも敵基地を爆破するための時限爆弾を仕掛けるのですが、「あと10秒しか無い!」と言いながら、たっぷり1分弱逃げる時間が残されているご都合展開。

知ってた。

 

全体的に中途半端な印象を強く受けました。

「トランスモーファー」のようにダメ要素がぶっちぎっていればまた違ったのでしょうが、そこまでのダメに突き抜けているわけでもなく、かといって良いなんてとても言えない。

なんだかモヤモヤが残る作品でした。

 

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作品情報

原題:Transmorphers: Fall of Man

制作:2009年、アメリカ、The Asylum

主演:Shane Van Dyke

時間:86分