マナツの冒険~黄金の石盤~
呪われたボードゲーム“MANATU”が平凡な一家を恐怖に陥れる戦慄のパニックファンタジー。仕事に明け暮れる父親に苛立ちを募らせる母親、そして思春期の長男長女と年の離れた妹。歯車が狂い始めた家族の下に、ある日謎のボードゲームが届く。
久々のG-CORE作品です。
本家のGAGAが配給した(そして大赤字を出してG-COREを潰す要因になった)、「ライラの冒険 黄金の羅針盤」とは全く別のお話です(G-CORE的には「ルルの冒険 黄金の魂」と共に勝手に三部作にしていますが)。
この映画、ドイツ制作なのですが再生してまずびっくり。
みんな英語を話してます。
ドイツ語の英語吹き替え作品なんです。
つまりG-COREはドイツ版ではなく英語圏版を買い付けたんでしょうね。
同じ吹き替えなら日本語の方が楽だと、久しぶりに日本語吹き替えで外画を観てしまいました。
ストーリーは、気持ちがバラバラになってしまった家族5人が、命がけのゲームに臨むことによって家族の絆を取り戻すというもの。
ゲームはコマが止まったマス目の課題に挑戦し、成功すればリングを1個ゲット。
誰かがリングを3個ゲットしてゲームを終了させるまで、家の外に出ることすらできなくなってしまいます。
赤いマス目にコマが止まると、3つの質問に正直に答えなければならないのですが、ウソが許されるのは一度だけ。二度目からは罰ゲームが待っています。
罰ゲームになる度に家族の知恵と力を合わせて謎の5角形の井戸から脱出し、その脱出を通して家族の絆を再生していく、というわけです。
ゲームが現実になるというモチーフは「ジュマンジ」や「ザスーラ」に似ていますが、低予算映画だけあって、ゲーム世界は謎の5角形の井戸しかありません。
またシーンも室内がほとんどで、その他のシーンはゲームを送った父親の弟が住む島など少ししかありません。
そういうところからも低予算作品であることがうかがい知れます。
飛行機内のシーンはなんと外観だけで音声のみ。
セットが用意できなかったのでしょうか?
もちろん低予算作品だけあって展開もご都合主義です。
井戸からの脱出には4色のブロックボタンを使うのですが、伏線も何も無く長男が脱出方法を解明してしまいます。
曰く「所詮ゲームだからゲーマーにはわかる」だそうです。
その割りにゲームをしない長女まで一発で解明してしまうのはどうなんでしょう。
そういった設定を練りこまずに作っちゃったのでしょうね。
へそ曲がりな私には過剰なまでの家族愛がちょっと胃にもたれそうでしたが、家族で見るのにはとてもいい作品だと思いますよ。
一概にダメと言い切れるほど悪い映画でもありませんし。
(ま、ダメ要素はいろいろとあるのですが)
ご都合展開にさえ目をつぶればなかなかの佳作なのではないでしょうか?
でも一番びっくりしたのは劇中ママンの誕生日に、「3○歳には見えないわね」と言うセリフがあるのですが、ママンが自分とたいして年が変わらなかったこと。
思春期の子供いてもおかしくない年頃なのかと。
(´・ω・`)
それからママン。
どこかで見たなぁと思ったら、「ソーラーストライク サード・インパクト」の主役演じていた人。
制作スタジオも同じのようだし、ドイツでは有名な人なのかな?
最後にひと言。
このジャケット……パパンの存在小さっ!
正面右にいるのはゲームを送ったパパンの弟。
左はママンと長男。
その上で小さく何かを持ち上げるポーズをしているのがパパンです。
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