メタル・トランスフォーム
アメリカ北西部アイダホ州に、ロシアの人工衛星が墜落。残骸を拾ったジェイクとイーサン兄弟は、それをスクラップ屋のアールに売り渡す。
変人のアールは、クズ鉄を溶接した体長５メートルの“アイアン・ゴーレム”というオブジェを製作していたが、その鉄の巨人が突然動き出し、町の人々を襲いはじめた!!それは衛星に付着して飛来した、金属を生命体に変える宇宙バクテリアの仕業だった。襲われた人々はバクテリアに感染、無惨な死を遂げてゆく。イーサンも犠牲となり、人々は絶体絶命の危機に追い込まれた。鋼鉄の魔物を倒すため、ジェイクは決死の戦いを挑むが……。
いつものごとくGyaOにて。
シネテルフィルムズ制作、アルバトロス配給という、Z級映画の王道ともいえるパターンですね。
あらすじにもあるように、宇宙からやってきたバクテリアによって、スクラップ製のゴーレムが動き出して人々を襲い始めるという設定です。
そのゴーレムなのですが……う、うん、オリジナリティあふれるユニークなデザインだね。
どこかで見たことは……ないよ。
ね？
そんなゴーレムにとりつく宇宙バクテリア。
緑色のラバーに見えますが、これこそが諸悪の根源宇宙バクテリアです。
それにしてもこの手のZ級映画では、未知のエイリアンとかを表現するときに緑色を好んで使うのはなぜなんでしょうね？
毒々しさを感じさせるからでしょうか？
このゴーレムに立ち向かうのが冴えないおっさんのジェイク。
それにスクラップ屋のアールにその孫。
さらにジェイクの高校時代の元カノにその娘。
あとはバーの親父に飲んだくれの常連客。
ゴーレムに襲われてバーに逃げ込んだ彼らが、いろいろと対抗策を試みるのですが、やっていることがちぐはぐな上にまどろっこしいことこの上ない。
また町の中の位置関係もわかりにくく、ゴーレムに襲われて逃げるシーンでは人もゴーレムも唐突に登場してくるので、バーや保安官事務所、ジェイクの家などがどれだけ離れているのかわかりません。
化学教師だったジェイクの元カノが見ただけで原因をバクテリアだと見抜くのも凄ければ、そのための解決法もワイルドすぎ。
そんなことしたらゴーレム倒す前に失血死します。
しかもゴーレムに効かないし。
結局最終的な解決法ははるか斜め上の方向でびっくり。
元カノの娘がゴーレムに襲われても死ななかった理由も驚愕というか脱力というか、
そんなのありですか？と言いたくなります。
なんと言いましょうか、ある意味驚愕の作品だと思います。
さすがシネテルフィルムズ。
作品全体に通じるグダグダな雰囲気からしてマニアにはたまりませんね。
それにしてもジェイク、高校時代の元カノをいつまで引きずっていたのでしょう。
相手にはすでにティーンエイジャーの娘までいるというのに……。
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作品情報
原題：Iron Invader
制作：2011年、アメリカ、Cinetel Films
監督：Paul Ziller
主演：Kavan Smith
時間：87分
トレーラー：
